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シューベルトの名曲10選

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フランツ・ペーター・シューベルト

フランツ・ペーター・シューベルト
wikipedia画像より

フランツ・ペーター・シューベルト(1797年1月31日-1828年11月19日)はオーストリアの古典派後半からロマン派前半に活躍した作曲家で、約600の歌曲(リート)や9つの交響曲を作り(作曲総数では1000曲以上)、メロディーとハーモニーの調和、旋律の美しさがよく知られています。

シューベルトの父フランツ・テオドール・シューベルトは教区の校長でしたが、熱心なアマチュア音楽家でもありました。そんな父からはヴァイオリン、兄イグナーツからはピアノを学び、フランツ・シューベルトは音楽の基礎を徹底的に叩き込まれました。

その技術はすぐに二人を超えてしまうほど優れており、早くから才能の片鱗をのぞかせていました。

そして教区の教会のオルガニストから指導を受け、オルガン演奏と音楽理論を学ぶことによって高い才能が評価され、奨学金を得られるようになりました。そして宮廷礼拝堂の聖歌隊として受け入れられてインペリアル・ロイヤル・シティ・カレッジの生徒として入学が認められることになります。

その後、1814年に教職に就いたシューベルトは最初の傑作である「糸車を紡ぐグレートヒェン」を作曲し、その後、非常に多くの作品を残しました。
シューベルトの才能は歌曲に最も顕著に表れていましたが、旋律の才能は室内楽など、様々な作品にも表れていました。

音楽史上最高の音楽家の一人に数えられるほどの天才的な才能を持ちながら、「運」を持ち合わせていませんでした。
シューベルトは早くから音楽の才能を示していましたが、その生涯ではモーツァルトベートーヴェンのように成功することができなかったのです。
音楽の才能が開花し世に発表し始める時、31歳という若さでこの世を去ってしまった悲運の作曲家でもありました。

生前はウィーンの一部の人達にしから知られていなかったシューベルトでしたが、死後数十年が経ち、メンデルスゾーンシューマン、リスト、ブラームスら、の天才作曲家らが発見し、大きな評価を得ることとなったのです。

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シューベルトの解説動画(歌曲王シューベルトは隠れた天才!シューベルトの人生、おすすめの名曲、そしてその音楽の魅力に迫る!)

【作曲家紹介④】歌曲王シューベルトは隠れた天才!シューベルトの人生、おすすめの名曲、そしてその音楽の魅力に迫る!

シューベルトの名曲・代表曲

交響曲・交響曲第4番 ハ短調 「悲劇的」 D. 417                           
・交響曲第5番 変ロ長調 D. 485
・交響曲第7(8)番 ロ短調 「未完成」 D. 759
・交響曲第8(9)番 ハ長調 「ザ・グレート」 D. 944
歌曲・魔王 作品1 D. 328
・糸をつむぐグレートヒェン 作品2 D. 118
・歌曲集「美しき水車小屋の娘」 作品25 D. 795
・歌曲集「冬の旅」 作品89 D. 911
・歌曲集「冬の旅」より“菩提樹”
・鱒 作品7の3 D. 550
・野ばら 作品3の3 D. 257
・歌曲集「白鳥の歌」 D. 957 ⁄ 965a
・万霊節のための連禱 D. 343
・さすらい人 作品4の1 D. 493
・死と乙女 作品7の3 D. 531
・アヴェ・マリア 作品52の6 D. 839
・子守歌 作品98の2 D. 498
・君こそは憩い 作品59の3 D. 776
・音楽に寄せて 作品88の4 D. 547
・シルヴィアに 作品106の4 D. 891
・聴け、聴け、ひばり D. 889
・岩の上の羊飼い 作品129 D. 965
ピアノ曲・ピアノソナタ第13番 イ長調 作品120 D. 664
・ピアノソナタ第18番 ト長調 作品78 D. 894
・ピアノソナタ第20番 イ長調 D. 959
・幻想曲「さすらい人」 ハ長調 作品15 D. 760
・4つの即興曲 作品90 D. 899
・4つの即興曲 作品142 D. 935
・楽興の時 第3番 ヘ短調 作品94 D.780
・軍隊行進曲 第1番 ニ長調 作品51 D. 733
劇音楽ロザムンデ 作品26 D. 797
室内楽曲・ヴァイオリンとピアノのための ソナチネ ト短調 D. 408
・幻想曲 ハ長調 D. 934
・幻想曲 ヘ短調 D.940
・ヴァイオリンソナタ イ長調 作品162 D. 574
・アルペジョーネソナタ イ短調 D. 821
・ピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調 作品99 D. 898
・弦楽四重奏曲第10番 変ホ長調 作品125の1 D. 87
・弦楽四重奏曲第13番 イ短調 「ロザムンデ」 作品29 D. 804
・弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 「死と乙女」 D. 810
・弦楽四重奏曲第15番 ト長調 作品161 D. 887
・ピアノ五重奏曲 イ長調 「鱒」 作品114 D. 667
・弦楽五重奏曲 ハ長調 作品163 D. 956
・八重奏曲 ヘ長調 作品166 D. 803

ここでご紹介するシューベルトの名曲10選はおこがましくも管理人の独断と偏見によりセレクトしています。ご理解の上、お楽しみください。
※順不同

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シューベルトの名曲10選

シューベルト 名曲1 魔王」 作品1,D.328

「魔王」作品1D328は、1815年にフランツ・シューベルトがヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの同名の詩に基づき作曲した歌曲です。

中学校の教科書で学習するので、記憶のある方も多いと思います。

「魔王」は1人の歌手と2人のピアニストのための歌曲で、僅か4分間という短い曲の中に迫りくるような緊張感と印象深いドラマの表現が印象的です。

この曲では歌手一人で「語り手」「父親」「息子」「魔王」の4人の役を行います。

シューベルトは速筆であったようですが、この曲を齢18の時に、しかも数時間で完成させたということですから驚きです。

完成当初はあまり良い評価を受けていなかったということですが、数年後評価を得られるようになってから、現在まで非常に高い評価を得られています。

魔王[シューベルト版](Erlkönig)【歌詞和訳カタカナ付き】

【名曲解説動画】シューベルトの「魔王」をプロが分かりやすく解説!シューベルトが「魔王」で表現したかったのは何だろうか?音楽を楽しむ鍵はここにあり!!

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シューベルト 名曲2 交響曲第7番 ロ短調 「未完成」 D.759

交響曲第7番D.759は、1822年にフランツ・シューベルトが作曲した交響曲で、2楽章までしか完成していなかったため「未完成交響曲」「未完成」と呼ばれています。

1823年、彼はグラーツ楽友協会より「名誉ディプロマ」を授与されました。

そのお礼として彼はこの曲を協会に献呈し、完成した2楽章をシューベルトの親友で協会の会員でもあったアンセルム・ヒュッテンブレンナーに送ったのです。

その後、42年が経過した1865年までヒュッテンブレンナーはなぜかそのページを持ち続け、誰にも話さなかったといいます。

シューベルトの交響曲第7番 ロ短調 「未完成」はベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調 「運命」、ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 「新世界より」と並び、「三大交響曲」と呼ばれ、その交響曲としての評価の高さが広く知られています。

「未完成交響曲」には、完全な2楽章とわずか30小節のフルオーケストラと112小節のショートスコアからなる第3楽章のスケルツォまでしか作られていません。

シューベルトが交響曲を不完全なままにした理由は現在のところ定かにはなっていません。

これは音楽界においてとても大きな未解決問題の一つでもあります。

シューベルト作曲 「交響曲第8番 未完成」

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シューベルト 名曲3 歌曲集「冬の旅」 作品89 D.911

「冬の旅」は、フランツ・シューベルトがドイツの詩人、ヴィルヘルム・ミュラーの24の詩を歌った声楽とピアノのための歌曲集です。ミュラーの詩によるシューベルトの2つの歌曲集のうちの第2作目となります。

長調の暖かな響きとは異なりこの24の歌曲のほとんどは短調で作曲されているため、悲しみの響きを持っており、当時のシューベルトの個人的な体験によるトラウマなどが反映されているようです。

歌曲芸術の最高の奇跡のひとつである「冬の旅」シリーズは孤独と、すべての幻想を取り除かれた自己との対峙をテーマにしています。

シューベルト『冬の旅』全曲リサイタル 勝村大城(Br) 魚住幸正(P) 対訳テロップ付き

【冬の旅】シューベルトが到達した境地!その謎ゆえに多くの人を魅了する最高傑作を分かりやすく解説!

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シューベルト 名曲4 歌曲集「冬の旅」より“菩提樹”

「菩提樹」は、歌曲集「冬の旅」の第5曲目で最も有名な曲で、思い出の菩提樹のそばを通りかかった若者の郷愁を感じさせる名曲です。

若者の失恋による心の痛みや自身の梅毒による苦しみなどを反映したやや暗い曲調の「冬の旅」の歌曲集の中でも美しくも親しみやすいメロディです。

明治時代の訳詞家の近藤朔風による「泉に添いて 茂る菩提樹」より

泉に添いて 茂る菩提樹
したいゆきては うまし夢見つ
幹には彫りぬ ゆかし言葉
うれし悲しに といしそのかげ

今日も過りぬ 暗き小夜中
まやみに立ちて まなこ閉ずれば
枝はそよぎて 語るごとし
来よいとし友 此処に幸あり

面をかすめて 吹く風寒く
笠は飛べども 捨てて急ぎぬ
はるか離りて たたずまえば
なおもきこゆる 此処に幸あり
此処に幸あり

F.シューベルト:歌曲集「冬の旅」より《菩提樹》 ~in planetarium~

シューベルト 名曲5 弦楽四重奏曲第13番 イ短調 「ロザムンデ」より第2楽章

弦楽四重奏曲第13番イ短調,D.804 通称「ロザムンデ」は、1824年、フランツ・シューベルトが27際の時に作曲した曲で、シューベルトが生前に公に演奏しただけでなく、部分的に出版された最初で唯一の弦楽四重奏曲です。

「ロザムンデ」の俗称はシューベルトが以前に作曲した緩やかな旋律、劇付随音楽「キプロス王女ロザムンデ」からとられています。

この作品は4つの楽章からなり、演奏時間は約30分あります。

1824年に初演されました。

上品で抒情的な中に控え目な暗い色調を持ち、当時のシューベルトの体調不良や不運な恋愛など、その人生に対する悲観的な感情がロマンティックなメロディの中にも感じることができます。

Franz Schubert: String Quartet No. 13 in A minor (the Rosamunde Quartet), D. 804, Op. 29

シューベルト 名曲6 アヴェ・マリア 作品52の6 D. 839

「シューベルトのアヴェ・マリア」と呼ばれるこの歌曲は、シューベルトが1825年に作曲した作品52の一部、「エレンの歌第3番」作品52の6 D. 839の俗称です。

エレンの歌の冒頭の言葉とリフレイン、曲の最初の最も美しい旋律の部分で「アヴェ・マリア」が歌われるため、「アヴェ・マリア」と呼ばれ、また、シューベルトが宗教曲として作曲したものだと誤解されることが多いようです。

この曲はウォルター・スコットの1810年の人気物語詩「湖の女」をドイツ語に翻訳し、7曲で構成されたものです。

非常に美しく、シューベルトの歌曲の中でも非常に人気があります。
多くの人達は一度は耳にしたことがある名曲です。

シューベルト・アベ・マリア

シューベルト 名曲7 幻想曲 ヘ短調 D.940

幻想曲ヘ短調D.940作品103は、1828年にシューベルトが作曲した複数のピアニストのための作品であり、シューベルトのピアノ作品の中で最も重要な作品の一つです。

ピアノ独奏曲のための「さすらい人」幻想曲と同じ年に作曲されています。
また、この曲は弟子であり、当時片思いの相手と考えられているカロリーネ・エスターハージ夫人に献呈しています。

シューベルトの素晴らしく親しみやすい旋律と、明確な和声法がふんだんに使われています。

そのシンプルな美しさはシューベルトが真の才能と積み上げられてきた努力の賜物であり、その奥深さと独創性をも兼ね備えています。

音楽学者クリストファー・ギブスはこの作品をピアノ二重奏のための作品として「彼の最も偉大なだけでなく、最も独創的な作品のひとつ」であると評しています。

幻想曲は4つの楽章に分かれており、それらは相互に関連し合いながら間断なく演奏されます。一般的な演奏時間は約20分です。

・アレグロ・モルト・モデラート

・ラルゴ

・スケルツォ アレグロ・ヴィヴァーチェ

・フィナール アレグロ・モルト・モデラート

Schubert: Fantasie in F minor – Lucas & Arthur Jussen

シューベルト 名曲8 4つの即興曲 作品90,D.899 より 第4番

フランツ・シューベルトの4つの即興曲は、1872年に作曲されたピアノ独奏のための8曲の連作です。

第1セットの最初の2曲はシューベルトが生前の時に作品90として出版され、第2セットはその死後、1839年に作品142として出版されました。

第1セットの第3曲と第4曲は1857年に出版されています。

シューベルトはヤン・ヴァーツラフ・ヴォジシェックの即興曲作品7や、ヴォジシェックの師ヴァーツラフ・トマーシェックの音楽から深い影響を受けてこれらの曲を作曲したと言われています。

4つの即興曲

第1曲 アレグロ・モルト・モデラート

第2曲 アレグロ

第3曲 アンダンテ

第4曲 アレグレット

即興曲 変イ長調 作品90−4(シューベルト)Schubert – Impromptu in A flat major, Op. 90 No. 4 – pianomaedful

シューベルト 名曲9 楽興の時 第3番 ヘ短調 作品94,D.780

「楽興の時」 D.780(作品94)は、1828年にフランツ・シューベルトが作曲したピアノ独奏のための6つのピアノ小曲集で、代表作の一つです。

シューベルトはこのピアノ小曲集という新しいジャンルを作り上げ、見事に成功を収めました。

モデラート ハ長調 3/4
アンダンティーノ 変イ長調 9/8
アレグロ・モデラート ヘ短調 2/4
モデラート ハ短調 2/4
アレグロ・ヴィヴァーチェ ヘ短調 2/4
アレグレット 変イ長調 3/4


シューベルトのピアノ曲の中でも特に有名で、日本のCMなどでも良く聞かれます。
シューベルトの即興曲と並び様々な録音も収録されており、演奏される機会が最も多い曲の一つでもあります。

楽興の時 第3番(シューベルト)Schubert – Moments musicaux No.3 – pianomaedaful

ピアノ五重奏曲 イ長調 「鱒」 作品114 D. 667

ピアノ五重奏曲(鱒)は、1819年にフランツ・シューベルトが22歳の時に作曲したピアノ五重奏曲イ長調D.667の呼称です。
シューベルトの死後、1829年に出版されました。

この五重奏はピアノと弦楽四重奏での演奏ではなく、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの編成になっており、第4楽章の歌曲「鱒」の変奏曲のため、「鱒」と呼ばれています。

オーストリアのシュタイアーで裕福な音楽家のパトロン、シルヴェスター・パウムガルトナーのために書かれました。

まるで波を打つ水の中にいる情緒豊かな鱒のようなピアノパートが非常に愛らしい曲調になっています。

Schubert, Trout quintet D. 667 — Sergey Kuznetsov et al. — 五重奏曲『ます』


音楽家として短い時間の中で、非常に多くの曲を残したシューベルト。
桁違いのスピードで曲を量産できたその発想力と集中力には驚きを隠せません。
作曲もただ量産しただけではなく、非常に質の高いものだということが何よりシューベルトが天才だった証でもあります。

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